フリーランスに「自宅で働ける」「働く時間が自由」といった印象を持っている人は多いと思います。
このような働きかたは子どもがいるママにとってとくに魅力的です。
今回はワーキングマザーがフリーランスで働くことのメリット・デメリットについてお話します。
ワーママがフリーランスで働くメリット
自宅で働ける
フリーランスのメリットと言えば、好きな場所で働けるということがまず思い浮かぶと思います。
職種によって多少制限される場合もありますが、基本的には自由に選ぶことができ、実際にコワーキングスペースやカフェ、自宅などで働くフリーランスが多いです。
たとえば、自宅で働くと合間に家事もできるし、ランチ休憩のあいだに夕飯を作り置きすることもできます。
働く時間が自由
子どもを保育園に預けて働く場合、基本的には保育園の時間に合わせて働くことになります。
でも、たとえば仕事が終わらなかった場合、フリーランスであればいったん子どもを迎えに行き、寝かしつけてから仕事を再開できます。
また、朝早く起きて働くこともできますし、仕事量を調節して働く時間を短くし、子どもと過ごす時間を取ることもできます。
私が特にいいと感じたのは、子どもの成長や体調に応じて時間調整がしやすいこと。
娘はデリケートな子で、定期的に保育園を嫌がることがありました。
そのため、その時期は仕事の一部を夜におこない、その分お迎え時間を早くして子どものケアにあてました。
また、「なんだか様子がいつもと違うな、ちょっと心配」というときも、少し早めに仕事を切りあげて保育園に迎えに行きました。
このように子どもの状況に応じて、柔軟に対応できるのはフリーランスのメリットだと思います。
仕事量を決められる
フリーランスであればある程度仕事量を決めることができます。
職種によって難しい場合もありますが、クライアントにあらかじめ「子どもがいること」や「作業量の目安」を伝えておけばある程度考慮してもらえると思います。
実際私も、クライアントに「子どもがいて、子どもが小さいうちはそれほど量をこなせないこと」を伝えて仕事をいただいています。
職場に迷惑をかけない
育休明けすぐ、つまり保育園に預けた直後に体調を崩す子どもはとても多いです。
急に新しい環境になり、ママと離れて過ごすわけですから、当然子どもも疲れます。
子どもの体調不良はどうしようもないことですが、会社員の場合、職場に迷惑をかけてしまうと罪悪感を抱いてしまう人は多いです。
でも、フリーランスであれば自分で調整しながら働けるため、そういったメンタルへのダメージはほとんどありません。
「カギっ子」にならない
自宅で働けるということは、働いている間に子どもを家に一人にさせてしまう心配がありません。
もちろん学童などを利用することもできますが、いつでも利用できるとは限りません。
学童を嫌がるかもしれませんし、習い事のためにいったん帰宅することもあると思います。
自宅で働いていれば、どのようなパターンにも対応可能ですし、子どもの帰宅時には「おかえり」と言ってあげられます。
私自身は、母が専業主婦でいつも家に母がいたので、たまに買い物でいないとテンションが上がったものですが(笑)、今思えばいっさいさみしい思いをせず、幸せに過ごさせてもらったと感謝しています。
フリーランスで働けば、働きながら子どもにさみしい思いをさせないで済みます。
ワーママがフリーランスで働くデメリット
仕事がゼロになる可能性も…
フリーランスは自分の実力次第。
安定は難しいですし、場合によっては仕事がゼロになる可能性もあります。
フリーランスというスタイルで働く以上避けられない部分ですが、働くには生活のためという理由もあるため経済的に厳しくなるかもしれない、という覚悟を持っておく必要があります。
本業以外の事務作業が増える
フリーランスは、自分の仕事以外にも経理や事務などの仕事を自分でしなければなりません。
日々の帳簿付け、年末の確定申告、クライアントとの連絡、備品の買い出しなど、やるべきことが増えます。
保育園の入園に不利なことも
自治体によりますが、保育園入園が不利になることがあります。
実際、私が住んでいる地域もそうでした。
私の地域では、自宅で働いている人は、たとえフルタイムワーカーだとしても、会社員よりもランクを一つ下げられます。
保育園の競争率が高い地域だったため、ゼロ歳児入園にも関わらず、入れたのは第5希望の園でした。
自宅近くの保育園はすべて落ちて、電車で通っています。
子どもが大きくなれば負担は軽くなってきますが、赤ちゃんのころは電車移動もひと苦労でした。
何度「近くの保育園に入れていたら…」と思ったかわかりません。
経済的に不利
特に「これから出産したい」という人にとってフリーランスは経済的にとても不利になります。
たとえば、妊娠してつわりがひどい場合、医師に診断書を書いてもらえば「傷病手当」もらって休むことができます。
産休・育休手当もあります。しかも、その期間は社会保険料(健康保険・年金)が免除されます。
免除されても、健康保険は使えますし、将来もらえる年金も減りません。
フリーランスは、出産前後の4か月分年金の支払いが免除されるのみ。
圧倒的な違いがあります。
もし、急いでフリーランスになる理由がなければ、ひとまず出産して保育園に入園してから、というのもひとつの選択肢だと思います。
まとめ
ワーキングマザーがフリーランスとして働くうえでのメリット・デメリットについてお話しました。
私自身は元々フリーランスであったので選択肢はなかったですし、そのころからこういったデメリットがあることも理解したうえでフリーランスになりました。
結婚するときには、友人たちに「妊娠は、会社員になって1年働いてからにすれば?」(1年以上働かないと手当が支給されないため)と言われたこともあります。
でも、フリーランスでいることを選びました。
会社員とフリーランスとの経済的な格差は大きいですが、最終的には自分に合った働きかたをするほうが充実感があるし、ストレスもなく、幸せに過ごせると思います。
こういったメリット・デメリットを理解したうえで、自分にとってベストな働きかたを見つけてください。