フリーランス翻訳者になるにはどうしたらよいのでしょうか。
今回は翻訳者がフリーランスになるためのステップについてご紹介します。
Step 1:まずは英語力を確実なものにする
和英翻訳もしくは英和翻訳をしたいと思うなら、まずは英語力を向上させたいです。
翻訳は、二言語間を双方向に行き来する仕事ですので、英語力だけでなく日本語力ももちろん必要です。
しかし、やはり第2言語の方が習得は難しいので、英語力のアップにより力を入れてある程度まで英語力を上げます。
この時、翻訳分野によって必要とされる英語力が異なります。
たとえば特許翻訳では、会話に出てくるようなカジュアルな表現は基本的に必要ありません。
かわりに、「正確な英語」が求められます。
そのため、文法をしっかりと勉強し、英語力の証明として英検やTOEICの資格取得をすることが望ましいです。
Step 2:実績を積む
英語力がある程度ついたら、次は実績を積める場所を探します。
どこで実績を積む?
ベストは翻訳会社。というのも、直接先輩方から翻訳のしかたを教えてもらえるからです。
さらに、翻訳会社で全体的な仕事の流れを知ることができるのも良いところ。
特許翻訳の場合は、特許事務所がベストだと思います。
特許事務所で働くと、翻訳について学べるだけでなく、特許の知識を深めたり、特許権取得までの流れを知ることができたり、メリットが多いからです。
翻訳会社や特許事務所では定期的に勉強会などもおこなっていることが多く、専門分野についても勉強できるのがメリットです。
独学でもある程度勉強はできるのですが、会社にいると実務に沿って生きた知識を学べるというのが良いところだと思います。
翻訳会社以外で実績を積むには?
ただ、翻訳会社はどこにでもあるわけではありません。
首都圏や地方の大都市に限られますので、翻訳会社に勤務することが難しい場合は他の方法を探します。
企業で働く
正社員で翻訳者を募集している一般企業は少ないですが、契約社員で翻訳者を募集している企業はたくさんあります。
「翻訳 求人」で検索をかけると、Indeedなどの求人サイトにたくさん翻訳の求人が掲載されています。
翻訳会社の求人は専門的な翻訳、実務翻訳が多いですが、一般企業になると翻訳分野の幅が広く、ゲームやアニメの翻訳などさまざまな募集があります。
クラウドソーシング
一つはクラウドソーシングで案件を引き受ける方法があります。
単価が安いのと、適切なフィードバックがもらえるかという点は期待できませんが、とにかく実績を積みたい、ということであればひとつの選択肢にはなると思います。
ただし、実務翻訳の案件は非常に少ないです。代わりによく見かけるのは動画の字幕翻訳やメールの翻訳。
ですので、実務翻訳を目指す方は最後の選択肢として、もしくは実務翻訳以外での案件を探す方法としてクラウドソーシングサイトを利用するのがよいと思います。
Step 3:トライアルに挑戦
翻訳会社や企業で経験を積んだら、いよいよトライアルに挑戦します。
トライアルに合格して契約ができれば、晴れてフリーランス翻訳者ということになります。
その際に、翻訳会社ごとに応募するのももちろんありですが、最近はオンラインサロン経由で契約をする方も増えているようです。
オンラインサロンとは
オンラインサロンとはネット上の月額会員制のコミュニティのことです。
翻訳系で有名なのはアメリアネットワーク。
翻訳学校のフェローアカデミーが運営しており、未経験でも挑戦できる案件が多いということで人気です。
アメリアを利用すれば、Step2の実績を積む段階とStep3の企業と契約する段階を1ステップで完了することも可能です。
まとめ
以上、フリーランスになるまでのステップについて説明しました。
最近は以前よりもフリーランスになるための方法が増えているため、このステップはあくまで一例となります。
また、翻訳分野によっても変わります。
たとえば、実務翻訳は一般企業やクラウドソーシングでは募集がほとんどなく、実績を積むことが難しいです。
そのため、従来の翻訳会社⇒フリーランスというステップになることが多いです。
まずは目指す翻訳分野を決めて、それから必要な勉強、経験が積める場所を探していくといいと思います。
焦らず一歩ずつ進んでいきましょう。