語学が得意で翻訳に興味があるけれど
そう思われる方も多いのではないでしょうか。
今回は翻訳者になるために資格が必要か?について説明します。
翻訳者になるために資格は必要か?
翻訳者になるための公的な資格はありません。
つまり「私は翻訳者です」と言ってしまえば誰でも翻訳者になることができます。
では、資格は全く必要ないのでしょうか。
資格が全くなくても翻訳者になれる?
上述したように絶対に必要な資格はないため、資格を全く持っていなくても翻訳者になることはできます。
しかし、翻訳会社と契約したいと思っているならやはり資格は必要でしょう。いくら実力があったとしても、それを証明するものがなければ相手には伝わらないからです。トライアルで実力を示そうと思っていても、書類選考で落とされてしまったら実力を示す機会さえなくなります。
特に英検とTOEICは総合的な英語力を証明できますので是非持っておきたいです。
次の項目で、翻訳をするために持っているべき・持っていると望ましい資格について説明します。
翻訳に関連する資格
英検
公益財団法人日本英語検定協会が実施している検定で、正式名称は「実用英語技能検定」です。有名な検定ですのでほとんどの方がご存じだと思います。
翻訳業界ではTOEICよりも英検の方が重視される傾向にあります。文章を読み込んで理解することに重きを置いた試験で、より翻訳に活きる資格であるからだと考えられます。
TOEIC
一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が実施する試験です。こちらも同じく有名な試験ですので、ほとんどの方がご存じだと思います。
技術英検(旧工業英検)
以前は工業英検と呼ばれていた試験で、一般社団法人日本能率協会JSTC技術英語委員会が行っている試験です。技術英検の名の通り、技術に特化した英語の試験になっています。
ほんやく検定
一般社団法人日本翻訳連盟が行っている試験です。この検定を持っているからといってすぐに翻訳者に、というものではありませんが、翻訳を勉強しているというアピールになるでしょう。
また、翻訳連盟の法人会員の一部の翻訳会社では「ほんやく検定」を持っているとトライアルが免除されたり、トライアル条件が緩和されたりという優遇制度もあります。また、機関誌にプロフィールを掲載でき、仕事獲得の機会を得ることもできます。
知財翻訳検定
特定非営利活動法人(NPO)日本知的財産翻訳協会が実施している試験です。名前の通り知的財産に関する翻訳の試験ですので、特許翻訳者は勉強してみるのも良いと思います。すでに特許翻訳者として活動している人が力試しに受けたりもしています。
まとめ
翻訳者になるのに公的な資格はありませんし、絶対に必要な資格もありません。
ただし、実際に翻訳者として活動するためには自分の英語力を証明する必要があり、そのために資格試験を取得する必要があるといえます。
英検やTOEICは最低限欲しいところ、そして目指す翻訳分野に合わせて必要と思われる資格を付加的に取得すると良いでしょう。